不労所得にオススメ、高配当マシーンの【T】AT&TのQ3決算が発表されました。内容としては微妙でしたが、本日株価は5%近く上昇しました。
高配当5.5%、連続増配32年で米国株高配当戦略投資家に非常に人気がある【T】AT&Tです。この銘柄の株価が最近好調なんです。
【T】AT&Tは、将来的には配当金での不労所得によるリタイアや、年金2000万円問題を解決したいと考えてる投資家にとっては、ポートフォリオに組み込んでおきたい銘柄になると思います。
決算が微妙でもなぜ株価が上がるのか?といった誰もが疑問に思う点を解説したいと思います。実は以前の記事で何かしらのアクションが決算後に行われるだろうということは予想してたので、その続きになります。
【米国株】不労所得におススメ高配当【T】AT&T!次回決算で配当ピンチ? - ”もみあげ”の米国株投資-お金で幸せになる!-
簡単にいうと収益性を上げて、配当も株価も上昇するように会社としてちゃんと努力と具体的な施策を行うと表明したからです。
ではもみあげ米国株投資家の「不労所得にオススメ【T】AT&Tが決算微妙でも株価爆上げ!理由を簡単に解説!」をお楽しみください。
【T】AT&T概要
下記がAT&Tの銘柄分析記事になります。
AT&Tの概要をざっくりまとめておきます。
【T】AT&T
株価:38.4
PER:16.23
予想PER : 10.35
配当率 : 5.5%
連続増配 : 32年
配当月:2,5,8,11月
創業1983年・アメリカ合衆国テキサス州ダラス
負債は世界1位 $1800億 (2位ベライゾン$1100億、3位コムキャスト$1080億)
事業内容は通信(モバイル、ホームケーブル事業)、コンテンツ事業など
AT&Tの今までの経緯
AT&Tの決算を見る前に、直近までAT&Tに何が起こってたかをおさらいしておきますね。簡単に時系列にします。
①2015年にディレクTVを5兆3000億円で買収、但し直近で売り上げ成長に疑問符あり。
②2018年にワーナー9兆1000億円で買収
③長期債務20兆円で世界1の債務会社に
④株価は低迷
⑤2019年になってトレンド的に暴落も警戒されて通信セクターが買われて株価上昇
⑥2019年9月10日
エリオットは3400億円の株式を取得。そしてエリオットは取締役会宛てに書簡を送り、年末までに65%アップの株価60ドルまで上昇する余地があるといった内容だったそうです。(現在株価は37ドル前後)
米物言う株主エリオット、AT&Tに戦略見直し要求 (写真=AP) :日本経済新聞
エリオット書簡の中では4部から成る計画を提示されていて、経営の選択と集中を要望。(トランプ大統領は呑気に「Great!」といったそうですよ。)
*この時点で配当継続しながら、株価を上げるためには何かしら事業の整理が不可欠だとわかっていた。決算が大注目だった。
⑦今回の決算を発表後に株価5%の爆上げ!
*Bloomberg
AT&T決算
では株価5%も爆上げしたQ3決算の内容はどのような内容だったのでしょうか。Q1、Q2の決算と比較したとしても、Q3の決算内容が特にいいという事はないです。
Q3決算概要
EPSは予想よりプラス、売り上げはマイナスになっていますね。決算としては微妙です。ただし決算で大事なのはそれ以外にもあるんです。
AT&T決算
— 米国株 決算マン (@KessanMan) October 28, 2019
AT&T (NYSE:T) Q3'19
EPS(Non-GAAP) $0.94 予想+$0.02
売上 $44.58B (-2.5% Y/Y) 予想-$490M
株価は時間外で初動下げて反応するも+0.9%
✔︎ 2020~2022のガイダンスを提示
FY2020 EPS(Non-GAAP) $3.60~3.70
FY2022 EPS(Non-GAAP) $4.50~4.80 pic.twitter.com/gjDHLNCc5j
EPS
まず2020年度のEPSガイダンスが重要ですね。2019年度は3.57になりそうです。それよりはEPSを伸ばしてくるというのは、事業の収益体制を上げるという意味になります。2022年までに2019年と比較して30%以上の向上を目指すのは株主として凄く好感がもてます。
FY2020 EPS(Non-GAAP) $3.60~3.70
FY2022 EPS(Non-GAAP) $4.50~4.80
Q4のEPSに関しても、0.9から0.94にアップデートしています。
EPSが上昇するということは配当が継続されるという事です。配当が継続される可能性が高くなるのは嬉しいですよね。
フリーキャッシュフロー
ただ上記を経営陣が表明しても具体的な方法が示されていないならただの決意で終わってしまうのですが、今回はエリオットからの強い要請もあったのでしょう。それに対しての具体的な施策も示されています。
Stable at $28B range in 2020
▪ Growing by more than $1B per year in 2021 & 2022
• 2022 Free Cash Flow of $30B - $32B
2020年に約3兆円のフリーキャッシュフローをキープしておいて、2022年には3.5兆円までフリーキャッシュフローを増やすことを公言しています。
それの第一歩としてコア事業以外の収益性が良くない事業を2020年に売却することを表明していますね。また新しい取締役を加えることも発表してます。事業戦略の変化に即した取締役を加えるという事ですね
UPDATE 4-AT&T to add directors, sell up to $10 bln in assets next year
長期債務が20兆円近くあるAT&Tです、長期債務を減らしながら配当を継続するには、売り上げを下げすぎないで、更にキャッシュが1.5兆円ほど必要みたいです。よって収益性が低い事業を選択できて、キャッシュ力が強化されるなら好感できます。
2019年Q1&Q2決算
Q3とほとんど何も変わらないのがよくわかるかと、それだけ決算の中身よりも時に今後の方針を明確にすることが大事な場合もあるってことですね。
Q1'19 EPS(Non-GAAP) $0.86 予想 =
売上 $44.83B (+17.8% Y/Y) 予想 -$270M
時間外株価-1.5%
Q2'19 EPS(Non-GAAP) $0.89 予想 =
売上 $45B (+15.3% Y/Y) 予想 =
株価は時間外で+0.3%
まとめ
いかがだったでしょうか?「不労所得にオススメ【T】AT&Tが決算微妙でも株価爆上げ!理由を簡単に解説!」を記事にしました。
決算が微妙でも株価が5%も爆上げした理由が伝わってると幸いです。エリオットからの突き上げがある中で、バランスを取りながら事業の選択と集中を行って、収益性を改善していくといった明確な内容が表明されての株価爆上げだと思います。
1兆円の事業売却内容が非常にきになりますが、これは今後ウォッチしていく必要があります。
またCEOが売り上げに関しては来年度のリリース予定のHBO Maxで向上させていくと表明しています。ディレクTVはもはや聖域ではなく、事業としての魅力がみえなくなったら売却するとも言ってますね。
AT&T Inc. CEO Randall Stephenson said Monday that DirecTV was an important part of the company's business strategy over the next three years, but that there were no "sacred cows" that would be exempt from being considered up for sale.
AT&T also said Monday that Stephenson would stay on through at least 2020.
AT&T is readying a streaming service, HBO Max, for launch in 2020 as more customers abandon traditional TV. It's entering a crowded field as Disney, Apple and Comcast all launch their own versions of a Netflix alternative.
もみあげの判断としては買い増しは考えていません。配当はもちろん再投資はしていきます。連続増配は2020年まではひとまず大丈夫そうだし、短期でアクションを起こさずにのんびりと見守っていきたいと思っています。
ではみなさんの米国株投資による幸せな資産運用を祈って!
*投資判断はあくまで自己責任で
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米国通信業界の分析記事になります。AT&T以外の動向もわかるので是非!
決算に関しての株価の考え方はほかにもあります。一例を挙げた分析記事になります。