配当5.4%で米国株高配当戦略投資家に非常に人気がある【T】AT&T。連続増配は32年です。
将来的には配当金での不労所得によるリタイアを考えてる投資家にとっては、ポートフォリオに組み込んでおきたい銘柄になると思います。
しかし現状を考えると次の決算次第では減配の可能性もあるとかんがえています。次の決算は非常に重要になりそうです。AT&Tの次の決算は10月23日に予定されています。
それはなぜなんでしょうか?現在のAT&Tの株価や業績をベースにその理由をご説明したいと思います。
ではもみあげ米国株投資家の「【米国株】不労所得におススメ高配当【T】AT&T!次回決算で配当ピンチ?」をお楽しみください。
【T】AT&Tの株価
【T】AT&Tの株価
現在AT&Tの株価が好調です。株価は$37/株で予想PER10.54は割安感もあります。
5年チャートを見るとS&P500が50%以上上昇してるのに対して(オレンジ)、AT&Tは10%も上昇していないという負けっぷりだったのにです。
*Bloomberg
しかし直近の1年のチャートを見てみると、S&P500が1.3%しか上昇してないという不調っぷりもありますが、9%以上上回っています。
元々FRBの利下げが発端で、高配当6%のリターンが注目された事。そして通信インフラのために、リセッションを懸念された状況においては、暴落に強い通信インフラに資金が流れたという事情があったと思います。
エリオット介入で株価爆上げ
そしてその株価上昇を更にブーストしたのが、下記記事にもあるように「物言う株主エリオット」のAT&Tの戦略見直し要求でした。上記チャートでも9月10日に一気に株価が上昇してるのが分かると思います。その1日だけで5%程上昇しています。
エリオットは3400億円の株式を取得したみたいです。そしてエリオットは取締役会宛てに書簡を送り、年末までに65%アップの株価60ドルまで上昇する余地があるといった内容だったそうです。(現在株価は37ドル前後)
その書簡の中では4部から成る計画を提示されていて、経営の選択と集中をするように記載されていたそうです。
要するにエリオットからすると、AT&Tの株価を3400億円分も買ってやったんだから、経営内容を見直して、収益性をあげ、そして株価が60ドル位になるようにしないと株主として経営陣にクレームを出すぞといった脅しをしたわけです。(トランプ大統領は呑気に「Great!」といったそうですよ。)
物言う株主怖すぎる・・・・
配当ピンチの理由
AT&Tの現状
2018年にワーナー9兆1000億円、2015年にディレクTVが5兆3000億円で買収しています。AT&Tの負債額は現在世界NO1の20兆円です。
ワーナーの売り上げ貢献は2019年はまだ様子見状態だと思うので、ワーナーに関してのテコ入れはまだないと思うのですが、問題はディレクTVです。
衛星放送を受信するパラボラアンテナは時代遅れで、同社がストリーミングサービスに移行するにつれて解約者数を減らせることができればまだいいのですが、実際には2017年、2018年で加入者が9%近く減少しています。
ディレクTVの買収が売り上げに効果的に作用していない状況なんです。買収が失敗したといわれても仕方がない状況です。
次回決算が超重要
2019年度のQ1とQ2の決算は良くもなく悪くもないいつものAT&Tの決算でした。
Q1'19 EPS(Non-GAAP) $0.86 予想 =
売上 $44.83B (+17.8% Y/Y) 予想 -$270M
時間外株価-1.5%
Q2'19 EPS(Non-GAAP) $0.89 予想 =
売上 $45B (+15.3% Y/Y) 予想 =
株価は時間外で+0.3%
しかしQ3の決算はそんな悠長なことも言ってられないかもしれないです。もしAT&Tの次回決算がこけたらどうなるでしょうか?
間違いなく株価は下がりますよね。3400億円のAT&Tの株に投資したエリオットは年末までに60ドルと公表しているんです。そうなったらエリオットはディレクTVの売却を経営陣に迫ると思います。
そうすれば間違いなく株価は爆上げになると思います。あくまで一時的にですが。但しもしそうなった場合は、配当金に回すキャッシュフローがなくなる可能性があります。
なぜならば20兆円近くの債務を返済しながら、配当6%近くを絞りだすためには、フリーキャッシュフローの半分にあたる1兆6000億円のキャッシュを稼ぐ必要があります。
ディレクTVのEBITA(純利益)は8500億円で、上記配当に必要なキャッシュの半分を占めてることになるからです。
まとめ
いかがだったでしょうか?「【米国株】不労所得におススメ高配当【T】AT&T!次回決算で配当ピンチ?」を記事にしました。
実はもみあげはAT&Tに関しては以前の配当受け取り時に、「株価なんて上昇してほしくない。ただの高配当マシーンになってほしいと」訴えてます。(笑)。
株価上昇は今回のエリオットみたいに株価上昇にみあった、売上向上など経営の変化を必然的に求められたりするんです。
本当に今回の10月23日の決算はAT&Tにとって正念場になりそうです。この決算を乗り越えれば配当も継続できるでしょうか。決算状況によっては大きな変化がありそうです。減配も考えられます。米国株投資家としては必見ですね。
ではみなさんの米国株投資による幸せな資産運用を祈って!
*投資判断はあくまで自己責任で
Keep your finger's crossed!
↓応援ポチっとありがとうございます!↓
↓面白かったら是非ともシェア願います↓
<関連記事>
AT&Tの銘柄分析記事です。
AT&Tが以前1ヶ月に7%も上昇した理由を分析した記事になります。
同じ通信セクターの【VZ】ベライゾンの銘柄分析記事です。どちらかというとベライゾンの方が財務的には健全です。