【VZ】ベライゾン銘柄分析を今回は行っていきたいと思います。ベライゾンを米国株投資家の個別銘柄を購入している人でポートフォリオに加えてる人は多いんじゃないでしょうか。【T】AT&Tとベライゾンで悩む方も多いと思われます。
また今回はまずはAT&T, Verizon, Comcast、そしてスプリント&T-MOBILEの合併も含めてその5社を個別で銘柄分析を行っていきます。
そして最終的にはアメリカ駐在員かつアメリカ在住歴7年のもみあげから見るアメリカの通信インフラ状況の生情報をお伝えして、アメリカの通信インフラ状況を包括的に理解できるようにしたいと考えています。
米国株投資家にとっても、アメリカ事情を知りたい皆さんにとっても有益な記事にできるように作ってありますので、お楽しみください。
*投資判断はあくまで自己責任で
【VZ】ベライゾン銘柄判断
【VZ】ベライゾン銘柄判断としてはモバイル事業に特化している為、他の通信インフラ企業に比べて収益性が高い、また債務に関しても【T】AT&Tより低い所が好感を持てます。
AT&Tとの激しい競争、またSprint とT-mobileとの合併が承認されるはど、常に他のモバイルインフラ企業とシェアの奪い合いをしています。その点が要注意ですね。
但しシェアの一時的な変化はあるとは思いますが、その点は通信インフラ業界まとめで記載しますが、それほど大きな問題にはならないと楽観しています。
また5Gの取組みにも積極的な印象が強く、その点は他のインフラ企業より優位性を保ってる印象がありますね。実際に世界初の携帯向け5Gサービスをアメリカのシカゴとミネアポリスで4月からベライゾンはサービスをスタートさせています。
ただし5Gが本当に現時点では未知数の課題が沢山ある為に、ベライゾンがモバイル分野の通信インフラのトップをキープするためには、5Gのナンバー1になる事が必須となってきます。
【VZ】ベライゾンの財務・チャート分析
世界最大規模の通信ネットワークインフラ企業といえるベライゾンのまずは財務とチャート分析を行っていきます。
【VZ】ベライゾン
予想PER : 11.52
配当率 : 4.38%
連続増配 : 13年
モバイルインフラ専門、Tと比較すると利益率が高いのはモバイル市場の方が利益率が高い。また株価に関してもTより安定してるイメージです。
負債(1位AT&T $1800億 2位ベライゾン$1100億、3位コムキャスト$1080億)
財務分析
*単位は全てUSD Millon
売上・営業利益・利益率)
売上は緩やかではありますが、大きな変動もなく横ばいのイメージがあります。利益率に関しては20%以上をキープしてるので、AT&Tの15%に比べれば営業利益率が高いのが特徴ですね。
キャッシュフローは潤沢にありますね。営業キャッシュフローが2016年から上昇していますが、2015年と2013年を超すことはできていません。フリーキャッシュフローに関してもAT&Tが2018年が22884に対して16252なのでAT&Tよりはキャッシュが弱いことになります。(とはいえAT&Tの方が遥かに負債が大きいですが。)
EPS・配当・配当性向)
17年は税制措置があった為に、特別なパターンと考えればいいと思います。それ以外は2012年までは配当性向が100%を超えていますが、2013年から配当性向が下がっています。現在は60%位なので十分な余力を残している状態になりますね。
チャート分析
チャートは10年単位で見ると実は緩やかながらの綺麗な右肩上がりなんですよね。これはAT&Tと大きく違う部分です。AT&Tよりも安定的な経営をしてきたというマーケットの評価に繋がっているんだと思います。
*StockCharts
財務・チャート分析まとめ
有利子負債額が世界2位の$1100億ありますが、AT&Tよりは安定してそうなイメージですね。それはモバイル通信インフラが専門だからです。売上の70%がモバイルで、営業利益の100%がモバイルからです。AT&Tの事業より高収益な為に安定感が高く見えると思います。
ベライゾン20%、AT&T15%、T-MOBILE12%と他のモバイル企業より営業利益率が高いの事からも分かりますね。(コムキャスト20%)
下記記事でもバロンズでベライゾンをお薦めされてるのも凄く納得がいきますね。
【VZ】ベライゾン決算
ベライゾンの決算はサプライズはなかったですが、EPSがアナリスト予想を上回ったのが好感されて、決算後は株価が上昇していますね。特に高配当銘柄なので、稼ぐ力=利益が上がってるとマーケットから好感される傾向があるように思えます。
Q2決算)
ベライゾン決算
— 米国株 決算マン (@KessanMan) August 1, 2019
Verizon (NYSE:VZ) Q2'19
EPS(Non-GAAP) $1.23 予想 +$0.03
売上 $32.1B (-0.4% Y/Y) 予想 -$320M
NYダウ平均構成の通信大手。株価は+1.3%https://t.co/P8QKSTxKKm pic.twitter.com/FFkYbW1jtn
Q1決算)
ベライゾン決算
— 米国株 決算マン (@KessanMan) April 23, 2019
Verizon (NYSE:VZ) Q1'19
EPS(Non-GAAP) $1.20 予想 +$0.04
売上 $32.13B (+1.1% Y/Y) 予想 =
米通信大手。
株価は時間外で+0.7% ダウ構成企業https://t.co/SJjpCx1M95 pic.twitter.com/nl6T7VbQmM
【VZ】ベライゾン銘柄分析まとめ
【VZ】ベライゾン銘柄分析のまとめになります。現状と今後の展望から見ていきたいと思います。通信インフラ企業の中で、モバイルで1番手の高収益であるベライゾンが現状をキープできるかはやはり5Gにかかってきそうです。
現状分析
負債は$1000億ありますが、財務分析からは大きな成長は見込めないですが、堅実な経営をしていることがうかがいしれます。
また負債に関しても、設備投資にお金を回してると考えればアメリカの企業としては健全な運営をしてるといえるのでそれほどリスクとは思えないですね。
またEPSに関しても直近の決算が2回ともアナリストの予想を上回ってるので、株価の大きな成長は期待できないですが、配当5%近くを維持するには十分な余力があると考えられます。
バロンズにおいても実質的にはAT&Tより評価が高いので、米国株通信インフラセクターにおいて投資を検討するなら1番手の候補にあがる銘柄だと思います。
但し現状だとコンテンツ事業に手をだしておらず、モバイル通信特化の企業になるので、それが大きなリスクになる可能性があります。他社との競争に負けた場合は、一気に契約者をとられて業績悪化につながる可能性がありそうですね。
今後の展望
そして今後注目するべき点としてはやはり通信インフラを劇的に変化させる可能性がある5Gの取り組みに関してでしょうか。米国に駐在してるもみあげとしてもこの分野において一番進んでるなとおもうのがベライゾンです。
但し先ほどお話したシカゴとミネアポリスでの5Gのモバイルサービスの導入ですが、ウォールストリートジャーナルで実際に全米で実験をした記事がありましたので、みてみてください。この分野ではやはりベライゾンが一番進んでそうですが、まだまだ実用が先になるというのがはっきりとわかると思います。
技術的な問題点もまだまだ山積みです。導入されて実用段階はまだ5年から10年先なのかなと思ったりしています。
皆様も携帯電話を利用していて、ツイッターを頻繁に使うだけで電池切れが激しかったり、携帯電話が熱くなった経験をお持ちだと思います。電波が強くなるとそれだけハードの強化も必要になります。そして5Gが屋内に弱いことも解消されなくてはいけなさそうですね。
これらの弱点を解消しつつモバイル通信インフラの企業は、全米に設備投資を継続しなくてはいけないというのは途方もなく費用と時間がかかることも想像がつくと思います。ベライゾンがこの分野で1番手を継続できるかはスピードとキャッシュの力にかかってきそうです。
シカゴ駐在中に試してみたい。笑
まとめ
いかがだったでしょうか?今回は【VZ】ベライゾン銘柄分析を行いました。AT&Tと比較することによって、ベライゾンの特徴が明確になるのでセットで分析した方が理解しやすくなりますね。
そしてこれはアメリカの通信インフラ状況で再度詳細にお話するのですが、アメリカの特徴を考えるとかなりの寡占事業だということは間違いないです。日本のインフラ会社と比較すると読み違えると思いますので、注意ですね。
国土が日本の25倍あるアメリカにおいてモバイル分野での優位性を非常に大きいです。但し5Gでトップをとってこの優位性をキープできるかどうか、これがとにかくベライゾンの命運をわけそうです。
他社と比較してもコンテンツ事業には設備投資はほとんどおこなっていないベライゾンだからこそ、強みを強化していって、その企業の魅力をキープしていって欲しいですね。
皆様の素晴らしい投資における資産運用を祈って!
*投資判断はあくまで自己責任で
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