米国株ヘルスケアセクターで最も人気がある【JNJ】ジョンソンエンドジョンソンが好決算で株価が2%近く上昇しました。今回はそのジョンソンエンドジョンソンを簡単に銘柄分析してみます。
直近ではベビーパウダー訴訟問題、オピオイド訴訟問題などがあり、米国株投資家をやきもきさせてきたジョンソンエンドジョンソンですが、流石の強さを見せつけた結果になっています。
もみあげは現在ヘルスケア全体に関して割安でおかれてると考えています。そしてヘルスケアに関しては長期的に大きなリターンをもたらしてくれると信じています。だからこそ特に【JNJ】は長期投資に最適としています。
では米国株投資家もみあげの「【JNJ】ジョンソンエンドジョンソン好決算!長期投資に最適な理由とは?」をお楽しみください。
*投資判断はあくまで自己責任で
【JNJ】ジョンソンエンドジョンソン
【JNJ】ジョンソンエンドジョンソン
予想PER : 15.2
配当率 : 2.91%
連続増配 : 56年
創業1887年・ニュー・ジャージー州 ニューブランズウィック
時価総額 3300憶ドル(世界12位) ヘルスケア部門では世界1位です。正にヘルスケアの巨頭といえると思います。
10年間チャート
10年間のチャートを見ると2018年に大きな下落をしてから、訴訟問題と政策リスクもあって、株価は停滞しているように見えますね。
Q3決算内容
Q3の決算はジョンソンエンドジョンソンはEPS、売り上げとも予想を上回りました。これによって株価は2%近く上昇しています。
ジョンソン・エンド・ジョンソン決算
— 米国株 決算マン (@KessanMan) October 15, 2019
Johnson & Johnson (NYSE:JNJ) Q3'19
EPS(Non-GAAP) $2.12 予想+$0.11
売上 $20.73B (+1.9% Y/Y) 予想+$590M
株価は時間外で+2% ダウ構成企業https://t.co/Ssb4AMU5q9 pic.twitter.com/QjFPUOv93k
現在ジョンソンエンドジョンソンは様々なリスク要素があるために、割安の水準におかれてると考えています。そのリスク要素をご説明いたします。
リスク要素
ベビーパウダー訴訟問題
まず1つ目がベビーパウダー訴訟問題があります。こちらは2016年から継続されてる訴訟問題になっていて、いまだに解決はされていません。訴訟件数は1万4千件にもなっているということなのでまだまだ継続しそうですよね。
オピオイド訴訟問題
米国ではオピオイド系鎮痛薬の乱用・中毒による死亡者の急増が大きな社会問題となっていて、それによるオピオイド訴訟が発生しています。最大で1600億ドルになる可能性があるとのこと。日本円で17兆円!
こちらの問題が根深いのは、オピオイドをどの分野が責任をもって提供したかということなんです。訴訟の争点はこのオピオイド処方箋薬を販売したのはどこに責任があるか?という事。製造業者、流通会社、薬局の3者の誰かです。
その他訴訟リスク
最近の訴訟だと下記のように男性の胸肥大で懲罰賠償といった、訴訟問題が出てきたりします。そういった意味では製薬会社は常に訴訟リスクを抱えてるということになるかと思います。8500億円なんて途方もないですよね。
J&Jに損害賠償80億ドル、「リスパダール」訴訟で - WSJ
政策リスク
特に大統領選挙1年前位からがこのリスクに注意する必要が出てくると思います。何故ならば米国の医療費は世界1の300兆円。長期的に医療費は問題になってきてるからです。
たとえば現在の共和党と民主党の医療費に対する対策案をピックアップすると。
共和党:薬価価格引き下げ案
民主党ウォーレン&サンダース:メディケアフォーオール(民間保険廃止によって、日本と同じように国民総医療保険制度にする)→薬価引き下げも
民主党バイデン:オバマケア(低所得者層に補助金を提供して、保険加入率を向上させる)
バイデンさんが大統領になればヘルスケアは全体的に向上しますが、それ以外の人だとヘルスケアには何かしらのネガティブな影響はでそうですよね。
長期投資に最適な理由
米国の医療費
米国の医療費は年間で300兆円発生しています。そしてこの金額が簡単に少なくなることはないと思います。それはアメリカ人が健康志向といっても、食事は食べたいものを食べる、ビールも大好きと欲望に忠実な国民性だと思っているからです。
もみあげはそんな米国人が好きです。と逆説的ですが、その国で医療への需要は高まり続けると考えています。先進国における人口増加率が上昇してる国の一つですしね。
だからこそ米国においてNO1の地位を築いてる(売上の50%は米国)ジョンソンエンドジョンソンは正に長期で投資するならリターンを期待できると信じています。もみあげのヘルスケア業界分析なのですが、ジョンソンエンドジョンソンのワイドモートがよくわかると思います。
米国は訴訟の国
これは皆さんも聞いたことがあると思うのですが、米国は訴訟の国です。とにかくなんでもかんでも訴訟問題に発展します。わかりやすい例だと マクドナルドコーヒー事件などが有名かと。コーヒーの熱さが適切じゃなかったという裁判です。
コーヒーをこぼして多額の賠償金を得た「マクドナルド・コーヒー事件」の真実 - GIGAZINE
このように訴訟というリスクは米国の大手企業ならどの企業も含みで考えています。そして現在ジョンソンエンドジョンソンはアナリスト判断で訴訟リスクを考慮しても、史上最安値の水準だといわれています。
政策の実現可能性
これはオバマケアに関してもそうだったのですが、たとえ政策としてそれを導入しようとしても300兆円まで医療費が膨れ上がってしまってる状況で、米国の予算的に大きなテコ入れをする余力はないと考えています。
それは国の構造自体を変えてしまいますし、競争原理が働く資本主義の代表でもある米国においてあまりにも劇的に医療に変化を起こすことのリスクが大きすぎるからです。
まとめ
いかがでしたか?「【JNJ】ジョンソンエンドジョンソン好決算!長期投資に最適な理由とは?」を記事にしました。
10年間のチャートを見るとS&P500には劣後している【JNJ】ジョンソンエンドジョンソンです。
しかし20年間のリターンでみるとS&P500を大きくアウトパフォームしています。この状況と同じになるかの保証はできないですが、米国のヘルスケア事情を考えると同じようなリターンをもたらしてくれると期待が膨らみます。
【JNJ】ジョンソンエンドジョンソンに関しては好決算だといえども、まだ訴訟問題や政策リスクがあるために、株価が右肩上がりで上昇というわけにはいかないと思っています。
ただ、米国株に長期投資という観点からするとそれも一時的な事に過ぎず、淡々と買い増しを続けていけばいいのかと、むしろこのタイミングは割安で追加投資できるタイミングとも思っています。
米国株ヘルスケアセクターで個別銘柄に投資するなら【JNJ】ジョンソンエンドジョンソンが最有力になるというもみあげの解釈はこれからも変わらないと思います。
では皆さんの米国株投資による明るい資産運用を願って!
*投資判断はあくまで自己責任で
Keep your finger's crossed!
↓応援ポチっとありがとうございます!↓
↓面白かったら是非ともシェア願います↓
<関連記事>
【ABBV】アッヴィもヘルスケアセクターの高配当で有名な銘柄になります。銘柄分析記事です。
【UNH】もみあげはユナイテッドヘルスのホルダーです。こちらも政策リスクで割安になってると思うので、投資検討の余地はあるとは考えます。