JT(2914)日本たばこ産業は日本の投資家において高配当投資戦略で非常に人気が高い銘柄になります。7%の高配当で有名ですね。また日本企業の中では25%の高収益で財務も優秀ですよね。
今回はそのJT(2914)日本たばこ産業と世界のタバコ銘柄【BTI】ブリティッシュアメリカンタバコ、【MO】アルトリア、【PM】フィリップモリスを比較してランク付けをします。
米国株投資家はご存じだと思うのですが、世界のタバコ銘柄は信じられないほどの財務力を持っています。JTも破格の財務ですが世界のタバコ銘柄に勝てるのでしょうか?
日本人投資家で日本株・米国株を購入してる人にとってもどの銘柄がいいのか気になるところだと思いますので、特に財務面をメインで比較してみたいと思います。
では米国株投資家もみあげの「JT(2914)日本たばこ産業 vs 世界のタバコ銘柄 投資オススメNO1はどれだ!」をお楽しみください!
*日本たばこ産業は2019年の決算データではありません。
*投資判断はあくまで自己責任で
タバコ銘柄比較
まずは簡単に今回紹介する、JT(2914)日本たばこ産業、【BTI】ブリティッシュアメリカンタバコ、【MO】アルトリア、【PM】フィリップモリスにおいて、株価・PER・連続増配・配当率を簡単にみていきます。
正にリング上に選手がそろったイメージです。笑
*2019年10月25日終了時点
【PM】を除いてどの銘柄もPERは15以下、この水準であれば高値掴みもなかなか考えづらく、投資しても株価の上下よりは配当でリターンを期待できるレベルだとおもえますね。
*現在のS&P500のPERが20前後なのでPMの17は高いと判断します。
タバコ銘柄財務比較
財務比較に利用するのは、売上、営業利益率、営業キャッシュフロー、フリーキャッシュフロー、EPS、配当性向、CCC、フリーキャッシュフロー成長%で比較しします。
特にインカム・高配当銘柄に大事なのはEPS・フリーキャッシュフロー・フリーキャッシュフロー成長%・配当性向です。ここは要チェックです!
前提としては全てUSDに合わせています。USDはMillion dollar。為替はUSD=1 GBP=0.8 JPY=108.5 で統一してます。JAPAYがJTになります。
売上
JTが2012年から売り上げが落ちているのは、会計基準を日本会計基準からIFRS(国際会計基準)に変更したためです。JTの売上高の60%は海外事業です。売上は中々いい勝負をしてますね。
営業利益率
営業利益率は世界のタバコ銘柄には劣っていますね。世界のタバコ銘柄が40%近く、JTは25%です。とはいえ、日系企業で考えたら営業利益率25%は破格といえますね。
営業キャッシュフロー
これは単純に営業によってもたらされるお金になります。これが強ければ強いほど実際に売り上げを上げる力が多いことになり、非常に重要な指標です。この部分においてはやはり世界のタバコ銘柄に大きな差をつけられてしまっています。
フリーキャッシュフロー
フリーキャッシュフローは営業CFから設備などの投資コストなどを差し引いたキャッシュになります。要するにキャッシュ的な余力がどれくらいあるかわかります。
配当余力にも影響してくるので、配当重視の銘柄にとっては非常に重要です。世界の銘柄が異常なのですが、世界の銘柄の20%位のフリーキャッシュフローになりますね。
EPS
1株当たりの利益になります。2017年のBTIのEPSは税制面での異常値になりますので、それを除いて比較すると、JTは稼ぐ力は世界の銘柄と比較すると弱いという事になります。
配当性向
配当性向はJTが最も低いですね。ただ年々配当性向が上がってきてるのでその点は要注意だと思います。2018年が配当性向が69%ですので、それ位の数字をキープできるのかはJTに関しては非常に気になります。
CCC
キャッシュコンバージョンサイクルになります。こちらはマイナスであればあるほどお金に関しての余力が強くなります。特に小売り系は重要です。BTIがすさまじく強いのがわかりますね。
「在庫期間+売掛金回収期間−買掛金支払い期間」*お金の回収と支払のバランス、マイナスであればあるほどお金は直回収できるけど、支払いはゆっくりで良くなる。
フリーキャッシュフロー成長%
フリーキャッシュフロー成長%はフリーキャッシュフローがどれくらい成長しているかです。要するにキャッシュ余力がどれだけ伸びてるかです。JTも2018年は8%上昇しています、ただマイナスの年もちらほら見かけます。2019年も注視したいです。
タバコ銘柄比較サマリー
では今回ご紹介した財務面も含めてサマリーを行います。リスト形式にして簡単にチェックできるようにしてあります。
財務サマリー
財務に関しては数字を並べても見ずらいと思ったので、4社比較で順位付けをしています。数字が低ければ低いほど財務的に強いという事になります。
BTIが異常に強いですね。どの項目においても財務面でほぼ1位というのは驚愕です。逆にJTはどの項目においても4位です。ただし配当性向が最も低いというのは連続増配を意識する場合は好感できます。
特徴サマリー
特徴は販売本数や銘柄毎の事業に関してサマリーしておきました。BTIは下記特徴以外としてADRで配当の2重課税がないという点もMOとPMより有利になりますね。
株価・PERサマリー
株価・PERサマリーを再度確認しておくと、日本の場合は基本は100株から株式を購入する事になりますので、JT投資の場合は、1回の投資で20万以上になりますね。もしくはSBIネオモバイル証券を開いて1株から買えるようにする必要があります。
世界タバコ銘柄は1株から投資が可能なので、この辺をどう考えるかだと思います。
サマリー
JTと世界のタバコ銘柄を比較すると世界のタバコ銘柄の強さが際立ってきます。JTも財務的には非常に強いですし、営業利益率が25%は日本の企業中では破格だと考えてます。
ただもし1点だけ気になるとしたら、フリーキャッシュフロー成長%とフリーキャッシュフローが弱く見える事。配当に最も大切な部分が少し心配です。配当性向も70%以下なら問題ないとおもうのですが、これがずるずる上昇すると厳しいですね。
逆に【BTI】が今回の財務比較をするとあまりにも健全で驚いています。株価は低迷していますが、逆に追加投資には凄くタイミングがいいかなと思いました。
まとめ
いかがでしたか?「JT(2914)日本たばこ産業 vs 世界のタバコ銘柄比較 投資オススメNO1は?」をお楽しみいただけましたでしょうか?
皆さんがタバコ銘柄に期待することはなんでしょうか?高配当の継続ですよね。とにかく連続増配を継続して、不労所得として配当を得ながら配当再投資を続けて複利の力を活かしたい!というのが一番大きな願いじゃないでしょうか?
だから財務面は絶対に見ておいた方がいいと思います。財務がとにかく物をいう銘柄なので、チェックしておく、それだけで安心して投資が継続できると思います。
しかしタバコ銘柄は株価高値圏は注意です。PERが15を超えだしたら要注意です。20超えたら成長銘柄と一緒なので買われすぎだと思います。
財務面をみたら【BTI】ブリティッシュアメリカンタバコがオススメNO1です!更にADRで2重課税が発生しないので、税金面でもJTと同じ条件になります。
JT(2914)日本たばこ産業もこの記事の前の状況なら問題なかったのですが、決算で営業利益率が21%、配当性向が80%になったという情報が入ったのでその点が心配です。
では皆さんの高配当銘柄投資での不労所得の配当による資産運用を祈って!
*投資判断はあくまで自己責任で
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