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米国株長期投資実録(個別株&ETF)。米国駐在員。2018年9月資産1400万→10年後5,000万→20年後1億の目標へ!投資&金融リテラシー&米国生活など飾らない言葉で。お金で幸せになりましょう!

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高配当米国株アルトリア好決算!だが5000億円損失!投資家はハッピーの理由とは?

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米国株高配当タバコ銘柄の【MO】アルトリアが好決算を発表しました。売上・EPSとも予想を上回ってきたんです。しかしJUULに関しては会計上において5000億円の減損を行う事も発表してます。これによって特別損失が発生します。

 

7.3%の高配当で不労所得の大きな味方!そのアルトリアがせっかく好決算で米国株投資家にとっては非常に嬉しいニュースなのに、5000億円の特別損失なんてなんで発生してるんだ?となりますよね。

 

但し決算書を読み解いていくと、この特別損失は非常に大きな意味を持つことがわかります。そのことも含めてアルトリアの決算内容に関して分析しています。

 

では米国株投資家もみあげの「高配当アルトリア好決算だが5000億円の損失発生!投資家はハッピーの意味とは?」をお楽しみください!

 

*投資判断はあくまで自己責任で

【MO】アルトリア概要

【MO】アルトリア

PER:13.37

予想PER:10.96

配当率 : 7.3%

配当:$0.84/株

配当月 : 1・4・7・10

連続増配:50年

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チャートをみてみると50日移動平均線を超えて、底打ちをした感じはあります。直近は横横の展開ですが、200日移動平均線を超えると更に上昇する可能性はありそうなので注目です。

 

またアルトリアは米国内のタバコ事業に特化していますが、カナダのマリファナ会社であるクロノスの株式を45%、また電子タバコJUULの株式を35%所有しています。

 

【MO】アルトリアの分析記事です。合併話はなくなりましたが、逆にJUULに対してアルトリアはテコ入れを行っています。また米国内のiQOSの販売に注力することになりました。

www.momiage.work


アルトリアQ3決算

決算簡略版

アルトリアの決算は非常に良かったといっていいと思います。EPSはコストリダクションプロジェクトを行っているために、1株当たりの利益は伸びてくるとは思ったのですが、売上まで予想を上回ってくるのには驚いています。

 

斜陽産業であるタバコ銘柄において売上が上がるという事は、それだけ販売や戦略が非常にうまくいってるという事になります。しかも米国だけの売り上げに頼ってるアルトリアなので余計に驚きました。


公式決算

下記がアルトリアの公式プレスリリースの決算まとめになります。特筆するべき点はEPSの伸びになります。前年対比でQ3が+10.2%, 通年での前年対比で+4.9%というのは配当を考えた場合、キャッシュ余力が増えたということになりますね。

 

 Altria reaffirms its guidance for 2019 full-year adjusted diluted EPS to be in a range of $4.19 to $4.27, representing a growth rate of 5% to 7% from an adjusted diluted EPS base of $3.99 in 2018

 

また通年でのEPSは予想で4.2となっていましたが、EPS予想をアジャストしたことによって、4.19から4.27のレンジに修正、ほぼ通年予想は上回ると考えられます。

 

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Altria - Investors - Press Release

 


コストリダクションプログラム

Cost Reduction Program

Altria continues to expect to deliver approximately $575 million in annualized cost savings by the end of 2019 through the cost reduction program announced in December 2018 (Cost Reduction Program). The program includes savings from workforce reductions, third-party spending reductions and the closure of Altria’s Nu Mark operations.

 

アルトリアは上記コストリダクションブログラムにおいて600億円近く原価削減を2019年以内に行うことを2018年末に発表していました。これによって、従業員削減、サードパーティへの発注削減、アルトリアのNu Markオペレーションを閉鎖すると発表していたんです。

 

Altria’s Nu Markとはアルトリアのイノベーションカンパニーで特にE-cigaretteの開発を行う会社です。これは非常に重要な点です。


JUUL5000億円減損

こちらは上記Altria's Nu markと密接に関係してるし、減損の意味も考察したいので、次項で説明いたします。

 

JUUL5000億円減損

 株式の35%を取得してるE-cigaretteを販売してるJUULを5000億円(45億ドル)の減損処理することを発表しました。

 

減損処理とは、投資金額を回収できないと認識した時点で、回収可能な金額まで固定資産の価値を減少させる会計処理です。

 

JUUL投資に対して2018年投資における取得額は128億ドル(約1兆4250億円)。この投資におけるJUULの評価額は380億ドルでした。

マールボロのオーナー企業、ポッド式電子タバコ「JUUL」の株35%を取得。企業評価額380億ドル - Engadget 日本版

 

5000憶円の減損処理したという事は、要するにこの株式の評価基準は間違っていたと会社的に認めたことになります。そして特別損失として会計上で計上されることになります。

 

実は今回の決算発表前10月29日に、JUUL の従業員を500人カットするというニュースがあったんです。それによって【MO】アルトリアは株価が下がっていました。

www.barrons.com

 

今回のJUULの5000億円の減損処理も含めて、アルトリアの元最高戦略・成長責任者がJUULのCEOについたことによって、JUULを根本的に事業をシュリンクさせて、選択と集中し、現在の電子タバコの健康被害に対する問題に先手を打ったという事になります。

 

キャッシュに余力がある段階で、経営者として現状できるリスクを可能な限り取り払おうとしたという経営判断になりますよね。もみあげとしてはこれは素晴らしい経営判断だと思います。

 

まとめ

いかがでしたか?「米国株高配当アルトリア好決算だが5000億円の損失発生!投資家はハッピーの意味とは?」を記事にしました。

 

好決算なのに5000億円の損失を計上するとは!と心配になった投資家の方もいると思いますが、逆にこういった好決算の状況において会計処理で特別損失を計上しておき、財務の健全性を強化するのは投資家にとっては非常に好感が持てます。

 

高配当銘柄はとにかく財務の健全性が最も大事です。売上が成長を見込めない銘柄が多いのですから配当余力、キャッシュフロー、EPSなど逆に「お金がきちんと投資家に還元できる位増えてきてるのか」そこは絶対にチェックしたほうがいいです。

 

10月4日からiQOSを販売スタートし始めて、今後はiQOSによる売上向上がきになりますね。

www.momiage.work

 

また今回のJUULの減損でFDAへの恭順を更に示して、経営の選択と集中を行った経営判断とそのスピードは今後も要チェックです!やはり経営は投資をするならしっかり見ておきたい。

 

【MO】アルトリアは経営面と財務的健全性で安心してホールドしておける銘柄だと再認識しました。

 

では皆さんの米国株投資による明るい資産運用を願って!

 

*投資判断はあくまで自己責任で

Keep your finger's crossed!

 

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