米国株が久しぶりに2日連続で下落しました。月曜日と火曜日合わせて5%位の下落になっています。その状況でリスクオフに動いてるというのは早計という投資家もいるかもしれないですが、指標関係や実体経済のリスクを考えだすと、リスクオフの可能性が高いです。
今回はそのリスクオフに動いてる要因をいくつかご紹介していきたいと思います。果たしてこれだけの事をマーケットは織り込んでいるのか、織り込んでの動きなのか注視が必要だと思うからです。
・ 経済正常化が予定外に遅れる
・10年債が示すリスクオフ
・原油価格は実態経済を映す
・トランプ政権は上手く対応できる?
・地政学リスクが頻発
では米国株投資家もみあげの「米国株がリスクオフ(下落傾向)に!10年・5年債が最低水準に!」をお楽しみください。
*投資判断はあくまで自己責任で
米国の経済正常化は秋以降
昨日米国の経済正常化は秋以降という報道がありました。トランプ大統領は直ぐにでも経済活動再開を行いたい意向なのはこの事も関係してると思います。
新型コロナの影響度は各国に予想以上のダメージを与えてる事を思わせます。
マーケットは果たしてこれをしっかり見込んでいたのでしょうか?半年先は経済正常化を見込んでいたとしたら、大きな誤算になります。
10年債が暴落水準
米国10年債が1か月前の暴落水準まで下がってしまっています。FRBの国債の流動性確保のためのバランスシート拡大が理由の一つにはなっているとは思いますが、明らかにマーケットがリスクオフの方向に傾いてるという事にも見えます。
ちなみに5年債も過去最低の水準を今日記録しています。リスクオフの可能性がますます高まっています。要注意です。
原油市場の予想外の下落
昨日WTI原油先物が歴史的な事態が発生したことは、知られていると思います。1日でマイナス300%近く下落して、一時マイナス40ドル/バレルまで下落しました。
これは5月限の原油の買い手がいなく、更に保管料だけで10ドル近くかかる、そして6月限への切り替えが原因という事でした。ただ一点気になるのが、ここまで需要が減少することをマーケットは想像してたのでしょうか?
それが本日の原油価格の下落に表れてると思います。興味深いツイートとして、商社関係のプレーヤーも異常事態というコメントは重要な要素だと考えています。
昨夜のド派手な原油の動き、メディアでは「需要減」「限月の関係で商いも少なかった」等、説明・講釈はついてきているけれど、長年オイルで戦ってきたプレヤーや商社関係者の意見はほぼ一致「こんなの見た事ない。極めて異例。異常事態」とのこと。
— ケムール the Eagle (@Voodoochile2) 2020年4月20日
原油の各月の価格をちょっと確認してみます。12月まで軒並み大きな下落をしているのがわかります。今日は実は20ドル/バレルから一時6ドル/バレルまで下落しています。
原油に関しての考察はこちらのブログが本当に詳しく記事にしてらっしゃるので、是非とも読んでみてくださいね。
トランプ政権の対応
トランプ政権も対応に苦慮してる事が想像できます。実は先週からコロナ追加支援法案に関して、政府内で調整されています。トランプ政権の経済対策長官のムニューシンさんと下院議長の民主党ペロシさんで法案に関して打ち合わせしてるとの事です。
元々民主党は病院関係や州に対して支援金を提供するべきだとしていて、共和党はSBA(中小企業庁)を通じて中小企業支援ローンに多めに資金を投入したいとなっていたので、揉めてるのではないかと思います。
元々は月曜日を予定されていました。最新の情報では約4800億ドル(約50兆円)の中小企業支援案が上院とホワイトハウスの間で合意されたと報道が入っています。
Congressional Leaders, White House Strike Deal on Small-Business Aid - WSJ
そして更に原油価格の大幅下落によって、本日トランプ大統領から更に追加指令としてシェール企業への支援案を検討するように指示が出ています。ますます追加支援案が複雑化してる可能性が高いです。
地政学的リスクも発生
地政学的リスクとして3点発生しています。こちらも要注意です。
北朝鮮の金総書記が倒れたという事が報道されています。これで最も気になるのが、今まで米国の障壁になっていた北朝鮮が弱くなると、中国と米国の対立構造が更に鮮明になります。これが地政学リスクにつながる可能性が高いです。
次にトランプ大統領が移民の受け入れを全面的に禁止することを発言しています。これは開かれた世界ではなく、逆に孤立主義を強める可能性があります。各国とも軍事力強化に動く地政学リスクにつながる可能性があります。
In light of the attack from the Invisible Enemy, as well as the need to protect the jobs of our GREAT American Citizens, I will be signing an Executive Order to temporarily suspend immigration into the United States!
— Donald J. Trump (@realDonaldTrump) 2020年4月21日
イスラエル空軍がシリア軍人9名を戦死させたと報道も入っています。これは原油価格を経済のメインとしてるなかで、原油価格の低迷が与える経済的な苦境を表してるリスクになると考えられます。
まとめ
では「米国株がリスクオフ(下落傾向)に!10年・5年債が最低水準に!」をまとめていきますね!
マーケットが本当にリスクオフに動いてるとするならば、株価が今までバブルの状況で上昇してきましたが、大きな調整がある可能性があります。二番底といわないまでも、一旦下落相場になる可能性がある為に、投資家は冷静に見極めていきたいですね。
新型コロナの深刻なダメージをマーケットは半年先まで確実に織り込んでいたとは思えない動きもありますので、本当に怖いです。
少なくとも10年債・5年債が1か月前の暴落水準と同じレベルに達したのは警戒モードを高めていいと思います。それ位歪みが大きくなってきてると考えています。
では皆さんの米国株投資による長期的な資産運用を祈って!
*投資判断はあくまで自己責任で
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二番底がくるとしたらどういった視点があるかどうか、ラマダンやセルインメイに注目した内容になります。是非動画みてみてくださいね!