REITが大暴落して日本で大きなニュースになっています。2月20⽇を直近高値として急落し、3月19⽇現在、東証REIT指数は年初来で▲46.6%と、記録的に急ピッチの大暴落です。そして米国でもREITは大暴落しています。
暴落するJリートは買いなのか? | トウシル 楽天証券の投資情報メディア
上記記事の中では米国REITは比較的下落が少ないとありますが、そんな事もありません。
政府機関の住宅ローンを中心に運営してるインベスコ・モーゲージ・キャピタルが破産の危機に陥です。株価は直近の高値18ドル/株から現在2.5ドル/株、凡そ85%の暴落というとんでもない事になっています。
米国のREITの大暴落は不動産市場の焦げ付きが原因となっています。今回は商業系不動産と住宅不動産を中心にお話ししていきます。
・IVRの追い証は信頼性が高いリートの崩壊?
・米国リートチャートはぼろぼろ
・不動産問題はリーマンショック級か?
では米国株投資家もみあげの「REITは米国も不動産が大暴落!85%暴落のIVRの追い証不可を考察!」をお楽しみください!
*投資判断はあくまで自己責任で
【IVR】の追い証不可
住宅ローン担保証券(MBS)に投資する米不動産投資信託(REIT)のインベスコ・モーゲージ・キャピタル【IVR】は、追加証拠金(追い証)の請求に応じられなくなったと明らかにした。
【IVR】政府の住宅ローン担保証券に投資する。住宅ローン担保証券は連邦国家抵当協会と連邦住宅ローン抵当公社、政府支出企業が発行する無担保債務である信用リスク移転証券、商業用モーゲージ担保証券、住宅用および商業用モーゲージ・ローン、およびその他の不動産関連資金調達契約を含む。
政府の住宅ローン担保証券に投資しているのが【IVR】なんです。信頼性が非常に高い政府機関への投資にも関わらず追い証が対応できなくなってしまうというのが事の深刻さを物語っていると思います。
www.bloomberg.co.jp
【IVR】の5年間チャートですが、もし自分がホルダーだったらと思うとぞっとします。乾いた笑いしかでないような、直滑降です。本当に悲惨な事になっています。
米国REITチャート
他の米国のREITチャートがどのようになってるかを確認していきたいと思います。3種類のREITから確認していきます。【IYR】と【O】と【ESS】です。
【IYR】世界最大の資産運用会社ブラックロックが組成する「米国リート含む不動産セクター114銘柄に分散投資できるETF」
【O】Walgreen, Seven Eleven, Fedex、Walmart,CVSなど米国の商業系で非常に手堅い不動産を営んでるREIT
【ESS】住宅値上がりが続いているカリフォルニア地域でアパートなど展開
1か月間の騰落率チャート
*Bloomberg(オレンジはS&P500)
S&P500がこの1か月間で24%の下落に対して、IYRが41.5%、Oが42.6%、ESSが44%の下落というREITは大暴落しています。
理由としてはいくつかあるので、次の項目で簡単に説明したいと思います。
不動産問題
住宅不動産
まず米国住宅ローンにおける米国消費者の支払い能力の欠如が上げられます。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、16兆ドル(約1775兆円)規模の米住宅ローン市場は大打撃。
現在米国人の住居所有者の40%以上が緊急時においては4万円ちょっとしか現金が用意できないことがわかっています。
"Fed data shows that 40% of US households would not be able to come up with $400 for an emergency expense, and data from 2019 shows that 53% of US households don’t have any emergency savings:" Deutsche Bank's Torsten Slok pic.twitter.com/cjfiLw5Xw8
— Lisa Abramowicz (@lisaabramowicz1) 2020年3月21日
更に失業者数の予測ですが、4半期で30%の労働者が職を失うとも言われている状況です。米国だけでも最悪のシナリオとして年間500万から800万の失業者が発生するといわれています。
上記状況を鑑みても、住宅ローンの支払いに関しては政府からの給付金がないとほぼ不可能になります。
商業系不動産
不動産投資家のトーマス・バラック氏は23日、米国の商業用不動産ローン担保証券(CMBS)市場が破綻の瀬戸際にあるとの認識を示し、借り手のデフォルト(債務不履行)回避に向け、銀行と政府が迅速に行動しなければ、壊滅的な経済的影響の「ドミノ効果」をもたらすと予想。
商業系不動産ローンの方が深刻な状況にあります。テナントが空いてしまったせいで、賃料が取れず、開発費だけコストが発生している状況だという事です。
モーゲージの危機的状況
リーマンショックの問題を受けてCDOなどの仕組債には制限がかかっていたのにも関わらず、モーゲージ証券が複雑化してしまって、業界自体が仕組債みたいな形になってしまったのが大きな原因だと思います。
上記記事にありますように、不動産業界は連鎖反応を起こす可能性が高いので、ここで連鎖反応を止めることができなければ【IVR】と同じような暴落が起きる可能性が十分あり得ます。
まとめ
では「REITは米国も不動産が大暴落!85%暴落のIVRの追い証不可を考察!」をまとめていきますね!
米国のREITが大暴落してる事に関して考察してきました。リーマンショックの再来といってもいいかもしれません。貸し手側と借り手側の両方が破綻しかけている。まだ貸し手側の破綻だけだったら防げたかもしれないですが、コロナパンデミックによる経済活動停止が引き金を引いてしまったともいえるかもしれません。
とはいえ、米国の不動産価格はリーマンショックからも回復してきて成長してきたので、ダメージは大きいとは思うのですが、また回復することを信じていくしかないですね。
では皆さんの米国株投資によるお金持ちになる資産運用を祈って!
*投資判断はあくまで自己責任で
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