米国株は激リバウンドです。ダウ+0.77% ナス+2.55% SP500+1.6% ラッセル+2.53% もみ+4.31%。ナスダックとラッセルが非常に強く、マーケットは完全に回復したようにみえます。但しそれは早計だと思います。
今日の上昇は様々な原因があると思いますが、一言でいうと先物関係が反発し、それもあって株価も好転、更に先週に大量に入った機関投資家のショートポジションが一旦解消されたことによるリバウンドになると思います。いわゆるショートカバーですね。
要はまだ解消されただけなので、本格的に需給が戻るかどうかに判断は明日以降になると思います。
米国株投資家もみあげの「米国株は激リバウンド!反発理由はショートポジ!?油断は禁物」をお楽しみください!
*投資判断はあくまで自己責任で
好転要素
ヘッジファンドのポジション
今日の好転要素は実は金曜日からヒントは出ていたと思います。ただ本当に今日になってみないとどっちに転ぶかわからなかったと推測します。
ヘッジファンドのエクスポージャー(価格変動リスクにさらされている部分)は2009年2月以来の水準だったという事です。ただヘッジファンドは極端にポジションを落としたのも間違いなく、そしてリスクヘッジでショートを大量に入れてる動きもありました。結果的にこのショートポジションが解消されたことが理由になりそうでした。
ただ、逆の可能性もあったんです。よって今日の朝一の動きが非常に重要でした。ただアップルとテスラがプラス圏に移行した段階でマーケットのセンチメントが一気に改善したと思います。
WSB銘柄の需給の落ち込み
今日はGME・KOSSなどのWSB銘柄が大きく下落しています。マーケットの安定化はこういった銘柄の需給が落ち込んだことも関係してると思います。SECからの規制は入っていないですが、実際に制限は課されているので、流石に勢いが衰えています。
こういった銘柄の値動きが落ち着いた事によって、逆に機関投資家が好む大型優良株に需給が戻ってきたのも非常に大きいと思います。
ただ引け前にSECが規制を検討してるというニュースが入っています。今回のショートスクイーズを再発させないために、ショート率の制限(100%を超えるようなショート)と短期ベットなどの課税を検討しているという事。喧嘩両成敗になりそうです。
ISM製造業景気指数
ISM製造業景気指数(1月)
景気指数 58.7(60.5)
新規受注 61.1(67.5)
生産 60.7(64.7)
雇用 52.6(51.7)
入荷遅延 68.2(67.7)
在庫 50.8(51.0)
仕入価格 82.1(77.6)
輸出 54.9(57.5)
()は前回
ISM製造業景気指数詳細 新規受注が大きく低下 雇用は50を維持 - 2021年02月02日00:20|為替ニュース|みんかぶFX
ISM製造業景気指数は全体としてはやはり前回よりは悪いくなっています。ただ50を超えてれば好調とされる中で、59近いのは心強いです。一点気になるのはコスト高になっている事です。仕入れ価格が上昇しているので、これはインフレ圧力になりそうです。
各指数関係の動き
各指数
・CRB指数+1.74%(174.20→177.23)
・大豆油指数+0.92%(44.62→45.03)
・原油価格52.17→53.67ドル/バレル
・ゴールド1847→1859(+0.61%)
・10年債1.060→1.067(+0.16%)+0.7bp(1bp=0.01%)
・実質金利 1日前▲0.42→本日▲0.42
*長期実質金利平均。長期実質金利平均:長期実質金利平均は、残存期間が 10 年以上のすべての発行済み TIPS の買値実質利回りの非加重平均であり、長期実質金利の代理として使用することを意図している。
・VIX指数9.53% (33.09)→▲8.98% (30.12)
・HYG-0.26%→-0.07% (炭鉱のカナリアとして、目安として▲1%が発生したら警戒です。)
先物が非常に強かったです。特に半導体は4%近く上昇しています。ISM製造業景気指数でも素材のコスト高は懸念されていますが、それほど需要が強い事がわかります。金利は程変動してない事から、リスクオンになったわけではなく、単純にボラ低下によってヘッジファンドのショートポジ解消が本日の大きな要素と考えられると思います。
SPY出来高
S&P500で最も出来高が多い【SPY】を確認してみます。SPYがVOOの出来高の約20倍なのでマーケット動向をチェックするには非常に役立ちます。
SPYの出来高を見ると明らかですね。売られたポジションが回復したわけじゃないんです。単純にショートポジション解消であることがわかります。まだまだ油断はできないです。
QQQ・VOO出来高
QQQは機関投資家よりも個人の動向をチェックするためにも使っています。後はハイテクの動向ですね。VOOも個人の動向チェックだと考えてください。
QQQの出来高も金曜日と比較して高くないです。まだまだ需給が回復してないのがわかります。こちらも先週のショートからの戻しですね。
VOOの出来高も金曜日の半分、個人投資家もインデックスには資金をあまりいれてないですね。相変わらず個別株を嗜好するのは続いてると思います。
マーケット状況
セクター状況
上昇セクター)
今日は分かりやすく全体的に上昇していますが、注目して欲しいのはGAFAMの上昇です。これらの銘柄は先週時点でヘッジファンドなどが大量にショートしているといわれていました。ショートポジ解消効果で特に上昇が大きくなっています。
半導体は半導体指数上昇で、不動産は12月が過去最高レベルで販売数が増加したことによる上昇と考えられます。
下落セクター)
特に下落セクターとはいうわけではないですが、先週比較的堅調だった生活必需品などは上げ幅は大きくはないですね。
https://finviz.com/map.ashx?t=sec
主要銘柄の状況
AAPL: パフォ(本日+1.65% 1日前-3.74%)
機関投資家比率 本日58% 1日前58%
→出来高は昨日の半分です。需給が戻ってないことが良くわかります。
AMZN:パフォ(本日+4.26% 1日前-0.97% )
機関投資家比率 本日57% 1日前57%
→出来高はアマゾンはそれなりに高いです。ショートポジ解消だけでなく決算期待も入っているのと思われます。2月2日の決算に注目です。
TSLA: パフォ(本日+5.83% 1日前▲5.02% )
機関投資家比率 本日40% 1日前40%
→出来高は金曜日より落ちています。テスラも金曜日引けにショートが大量にはいっていたので、ショートポジ解消効果と言えそうです。本格的な復活はまだ先だと思います。
コロナ状況(改善)
死者数に関して下記サイトを参照にしながらチェックしていきます。
このデータはイギリス時間の朝11時に米国の前日データを集計しています。
米国コロナ感染者数推移(1週間平均)
1週間平均が下落傾向が続いています。
米国コロナ死者数推移(1週間平均)
コロナ死者数は一旦下げ方向になりました。ただ少し下げ方が弱いですね。
https://ourworldindata.org/coronavirus/country/united-states?country=~USA
まとめ
では「米国株は激リバウンド!理由はショートカバー!?油断は禁物」をまとめていきますね!
正直な所どちらに転んでもおかしくなかったと思います。それ位微妙な状況でした。流石に暴落は言い過ぎではあったと思います。ただ更なる調整の可能性はあったと思います。
ショートカバー・WSB需給悪化・SEC規制などがいい方向に向かってたまたまと考えています。本当にちゃんと戻るかどうかは明日の需給が非常に大切です。週明けから大きな動きですが、しっかり見極めていきたいですね。
では皆さんの米国株投資による長期の資産形成を祈って!
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