米国株は全面高!ダウ+1.2% ナス+0.74% SP500+0.82% ラッセル+0.2% 自分+1.38%となっています。米国株は力強く上昇しているように見えますが、内実は違います。本日はその流れをできるだけ分かりやすくお伝えします。
今日はTV討論会が終了してからダウ先物や金などは大きく下落していました。オープン前に一度ダウ先物・金は元通り→追加経済政策期待→10年債売られる→金利上昇(10年債売られる)→金は下落→株価上昇(特にダウ系)→追加経済政策合意期待がしぼむ→株価下落→合意に一歩前進→株価がある程度戻る
本来であれば月末リバランスで10年債は買われて金利は下がるのが普通なのですが、今日の流れがそれほどインパクトがあったと言えると思います。
今日の劇場型のマーケット状況は更に詳細にまとめておきました。これほど政府関係の発言ヘッドラインで動くマーケット状況は非常に不安定な証拠だと思います。
米国株投資家もみあげの「米国株は全面高も!劇場型のマーケットは不安定な証拠」をお楽しみください!
*投資判断はあくまで自己責任で
各指数関係の動き
各指数
・CRB指数が+1.19%(146.76→148.51)
・大豆油指数が+1.44%(32.68→33.16)
・原油価格39.00→39.88ドル/バレル
・ゴールド1898→1886(+0.88%)
一旦1898まで戻しましたが、10年債の金利上昇でゴールドは下落しました。
・10年債0.648→0.686(+5.83%)+0.38bp
→金利はオープン前はリスクオフになりかけたのですが、追加経済政策期待で、リスクオンで10年債は売られました。
・VIX指数+0.31% (26.27)→+0.38% (26.37)
→一時追加経済政策期待で25をきりそうになりました。しかし合意にはまだ遠いといったネガティブ発言で急上昇して、最終的にほぼ昨日と変わらずです。
リスクオフからリスクオンに、それを今日は繰り返してる感じでした。月末リバランスもあるので10年債は買われて、金利は低下してもいいはずなのにです。マーケットが極端に反応しすぎてるいい例だと思います。
SPY出来高
S&P500で最も出来高が多い【SPY】を確認してみます。SPYがVOOの出来高の約20倍なのでマーケット動向をチェックするには非常に役立ちます。
4日前の出来高
10日平均 82,956,400 vs 1日75,905,736
3日前の出来高
10日平均 81,567,579 vs 1日60,744,562
2日前の出来高
10日平均 80,206,502 vs 1日63,635,852
1日前の出来高
10日平均 80,104,395 vs 1日50,521,154
本日の出来高
10日平均 79,965,468 vs 1日90,765,755
SPYの出来高は昨日の倍近くです。機関投資家も今日は相当資金を動かしたのがよくわかると思います。ただ本当に落ち着きがないです。
QQQ出来高
QQQは機関投資家よりも個人の動向をチェックするためにも使っています。後はハイテクの動向ですね。VOOも個人の動向チェックだと考えてください。
4日前の出来高
10日平均 57,924,391 vs 1日70,018,114(VOO3,118,684)
3日前の出来高
10日平均 58,020,815 vs 1日 51,505,487(VOO2,631,228)
2日前の出来高
10日平均 56,364,151 vs 1日 55,921,590(VOO2,400,767)
1日前の出来高
10日平均 58,355,461 vs 1日 25,451,196(VOO2,282,068)
本日の出来高
10日平均 56,888,360 vs 1日 49,616,157(VOO4,408,453)
QQQもVOOも今日は大きく動いています。出来高は昨日の2倍です。大口投資家に続いて個人までも極端に資金を動かしてしまっている状況がわかります。これが更なるボラティリティを生んでしまっています。(個人投資家の振り回され方はちょっと異常)
経済指標(ポジティブ)
ADP雇用者数(9月)21:15
結果 74.9万人
予想 64.9万人 前回 48.1万人(42.8万人から修正)(前月比)
シカゴ購買部協会景気指数(PMI)(9月)21:24
結果 62.4
予想 52.0 前回 51.2(シカゴ購買部協会景気指数(PMI))
ADP雇用統計もPMIも両方とも力強い数字でした。ほんちゃんの雇用統計に関しても予想は80万人みたいです。経済が回復傾向にあるのは数字が示していますね。
マーケットの流れ(劇場)
①昨日のトランプvsバイデンのTV討論会を受けて、オッズサイトはバイデン有利と判断したみたいです。日経新聞の記者である後藤さんのツイートが非常に参考になります。
◆バイデンリード、やや広がる
— 後藤達也(日本経済新聞) (@goto_nikkei) 2020年9月30日
・賭けサイトのレート、テレビ討論前後で変化
・両候補とも討論への悪評は多いものの、相対的にはバイデンが好印象に映ったもよう
・健康不安のあったバイデンのやりとりに一定の評価も
・4年前もトランプの討論評価は低かったが、当選
・ダウ先物は130㌦安
▽RCP集計 pic.twitter.com/uqFJv1pnrS
②ただ全体的に米国外からは過去最低のTV討論会という評価になり、ダウ先物が下落してダウが本日大きく下落されることが予想もされていました。
③その状況において、共和党と民主党が追加経済政策に対してかなり状況がいいと言ったコメントが、共和党ムニューチン、民主党ペロシさんから発言がありました。→これでダウが戻し、リスクオンになり10年債が売られて金利低下→金なども戻し
④全面高になりかけたところで、お昼過ぎに共和党・民主党の政策会議
⑤会議終了後に共和党マコーネルさんから追加経済政策合意は程遠いとネガティブ発言。民主党提案の2.2兆ドルに歩み寄るのは難しい。→指数下落
⑥会議終了後、両者ともポジティブな発言でなんとか最後は持ち直した感じです。
共和党ムニューチンさん「会合で多くの進展があったと述べている」
民主党ペロシさん「2.2兆ドルの追加経済政策への合意に近づいてる」
正直まだ揉めそうです。共和党は1.5兆-1.6兆ドル、民主党は2.2兆ドル、金額だけじゃなくて中身的にも共和党は航空系(設備関係の票取り)、民主党はコロナでの中間層以下への援助を主張してるみたいです。
選挙の票が絡んでるために、どこが落としどころになるかまだ不明点が多いです。(ただ選挙もあるし、クリスマス商戦が本格化する10月中旬までには決まりそうな気が。。。。)
マーケット状況
セクター状況
上昇セクター
全体的に上昇しましたが、特に調子がいいのはクリーンエネルギー関係、アップル、MSFTはDDOGとの業務提携ニュースで、ヘルスケアの医療保険部門はバイデン候補優勢でオバマケア継続の期待からですね。
下落セクター
資本財関係は追加経済政策がどちらに動くかわからないので、不調です。DISは米国のテーマパークで28000人雇用解雇が理由ですね。AMZNやEC系も追加経済政策次第な動きをしています。
主要銘柄の状況
AAPL: 10日平均 170,508,810 vs 1日144,995,575(本日+1.51% 昨日▲0.76%)
→10日平均よりも低いですが、出来高は昨日の1.5倍まで上昇しています。ショートの割合も少なくなった気がします。マーケットオープン中値動きが少なかったです。
TSLA: 10日平均 78,369,500 vs 1日48,817,866 (本日+2.36% 昨日▲0.51%)
→10日平均より出来高は低いですが、昨日とほぼ同じくらいの出来高です。テスラは過熱感が無くなってきた感じがします。むしろ少し底堅さが出てきた可能性があります!下記ニュースもポジティブですね。
テスラ(TSLA)の四半期予想が急上昇し、過去最高の出荷台数を達成
AMZN:10日平均 5,646,438 vs 1日4,984,734 (本日+0.12% 昨日▲0.92%)
アマゾンは昨日の1.4倍程です。恐らくこの銘柄は追加経済政策によって左右されそうです。クリスマス商戦の売り上げが追加経済政策如何で左右される可能性があるからだと考えられます。EC系は同じ傾向と考えてもいいかもしれません。
コロナ状況(ポジティブ)
米国コロナ死者数推移
死者数に関して下記サイトを参照にしながらチェックしていきます。
このデータはイギリス時間の朝11時に米国の前日データを集計しています。
9月15日1407人増 vs 本日928人増です。本日は死者数が大幅減しています。ワクチンの開発も進んでるとは報道がはいってるので、このまま減少が続いて欲しい所です。
9月7日188,941人(前日対比403人増)
9月8日189,208人(前日対比267人増)
9月9日189,679人(前日対比471人増)
9月10日190,815人(前日対比1136人増)
9月11日191,789人(前日対比974人増)
9月12日193,016人(前日対比1227人増)
9月13日193,701人(前日対比685人増)
9月14日194,079人(前日対比378人増)
9月15日194,530人(前日対比451人増)
9月16日195,937人(前日対比1407人増)
9月17日196,802人(前日対比865人増)
9月18日197,633人(前日対比831人増)
9月19日198,589人(前日対比956人増)
9月20日199,258人(前日対比669人増)
9月21日199,509人(前日対比251人増)
9月22日199,881人(前日対比372人増)
9月23日200,807人(前日対比926人増)
9月24日201,909人(前日対比1102人増)
9月25日202,810人(前日対比901人増)
9月26日203,774人(前日対比964人増)
9月27日204,497人(前日対比723人増)
9月28日204,756人(前日対比259人増)
9月29日205,070人(前日対比314人増)
9月30日205,998人(前日対比928人増)
https://ourworldindata.org/coronavirus/country/united-states?country=~USA
まとめ
では「米国株は全面高も!劇場型のマーケットは不安定な証拠」をまとめていきますね!
今日は本当に劇場型のマーケットだったと思います。バイデン候補が有利に傾きつつも、追加経済政策期待でマーケットの緊張がゆるみかけていました。大きく資金が動いてしまっています。
マーケットはどちらでもそんなに大差ないと考えだしてる気もします。ただ今日大きく資金が動いてしまったために、恐る恐る底固めをしそうな感じが緩みかけてます。
これが更なる不安定さを生まなければいいのですが、、今日の値動きを見ていて本当にマーケットに異常にお金が余ってる状況なのを感じました。ドッシリ構えて慎重に投資継続していきましょう! (米国個人投資家も異常に落ち着きがないので流されないように!)
では皆さんの米国株投資による長期の資産形成を祈って!
*投資判断はあくまで自己責任で
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