先週は雇用統計までは恐る恐る様子を見ながら、ISM製造業景況指数が数字がよく、最終的には雇用統計もほぼ予想通りとなり上昇傾向を維持しながら終わった週だと思います。
そんな状況の中で来週の展望に関してですが、土曜日にいつまでも決まらない追加経済政策に対してトランプ大統領が大統領令にサインをしたことがニュースになっています。(法的効力があるかも未確認なので注意)
もし来週中に追加経済政策が決まったとしたら、今度は要注意は米中関係になってきそうです。これはトランプ大統領の支持率と今後のイベントに強く関わってくると考えるからです。
では米国株投資家もみあげの「【米国株の来週展望】追加経済策(大統領命令)と米中関係に注目!炭鉱のカナリアは?」をお楽しみください!
*投資判断はあくまで自己責任で
先週の各指数
先週の指数
各種指数の変動
・ダウ:26,428.32→27,433.48(+3.8%)
・ナスダック:10,745.28→11,010.98(+2.5%)
・SP500:3,271.12→3,351.28(+2.5%)
・ラッセル2000:1,480.43→1,569.19 (+6.0%)
実は今週は全指数が上昇した週でした。特にラッセルの上昇が著しいです。次にダウですね。これは完全に追加刺激策への期待になると思います。
ダウとラッセル上昇の理由はISM製造業景気指数が思った以上に良かった事。
そして雇用統計もほぼ予想通りの中で、トランプ政権は失業保険給付金・給与減税・航空会社への補填などを追加経済対策に盛り込もうとしているので、そういった具体的な期待値がこの2つの指数を特に引き上げていると考えられます。
来週の注目2点!
追加経済対策
遂にトランプ大統領がしびれを切らして、土曜日に大統領命令にサインをしています。但しこの大統領命令が効力を発揮するかどうかはまだ未確認です。民主党がもしそれを実施したら訴訟を起こすという情報もあるくらいです。内容としては下記ツイートに簡単に纏めています。
重要)
— もみあげ🇺🇸 米国株投資 (@momiage0088) 2020年8月8日
土曜日サインした大統領令によって
・8月1日から年末まで給与減税
・学生ローンの免除
・立ち退きモラトリアム(賃貸未払い立ち退きから守る)
他
失業給付は400ドル/週
狙いとしては中間層の経済ダメージを減らす事。
*但し、この大統領令が本当に効力を発揮するか未確認なので注意
米中関係
米中関係の今後の予定は下記になっています。
米国と中国が8月15日に貿易取引の評価を行う事を予定してるとの事。
・米通商代表部長官と中国の劉副首相が中国の第一段階の遵守状況について協議予定
・米国の中国へのハイテク企業の圧力に中国はクレームあり
ここで注目したいのが、トランプ大統領の支持率が現在上昇している事です。例えプロレスであったとしてもTikTokの件しかり、今米国において中国への批判を表明することは支持率アップにつながる可能性が高いという事になります。
直近でもトランプ政権が香港政府トップらに制裁で米国内の資産凍結を決めたと報道があった位です。
となると、考えられるのは追加経済策が決定した後にトランプ大統領がとる行動は中国批判を強めて支持率アップ、そして今後予定されているバイデン候補との討論会に挑むという戦略だと予想できます。
トランプ大統領支持率
トランプ大統領の支持率が実は急激に良くなってきています。バイデン民主党候補との差が離れるばかりだったのですが、追加経済策における失業者への配慮も好転させてるでしょうし、また米中関係における中国批判姿勢もここにきて関係してると思います。
支持率推移
ご覧になったらわかるようにトランプ大統領の支持率が急上昇しています。トランプ大統領としてはここで勢いに乗りたいところですね。
トランプ・バイデン支持率推移
RealClearPolitics - Election 2020 - General Election: Trump vs. Biden
討論予定
トランプ政権としてはバイデン候補との討論会までに様々な状況を味方につけておきたいと考えていると思います。
新型コロナウイルスを理由に初回の討論会を予定されている9月29日ではなく9月上旬に繰り上げるよう呼びかけた。支持率で出遅れているトランプ氏は、有権者が郵便投票を始める前に討論会に臨みたい考えだ。一部の接戦州では期日前投票が9月に始まる。
トランプ陣営、バイデン氏との討論会の早期開催目指す-巻き返し狙う - Bloomberg
・2回目の討論会は、10月15日にフロリダ州マイアミ
・3回目は10月22日、テネシー州ナッシュヴィル
4回目はトランプ陣営が希望してるとの事です。
バイデン陣営としてはこの討論会までに、副大統領候補を決めてしまって、より明確な政策方針を出すことを検討してると考えられます。
銅の動向(炭鉱のカナリア)
昨日の記事で景気動向を示唆する銅の下落が気になると記載しました。炭鉱のカナリアとも言われてるので是非とも皆さんも注視してみてください。
銅の値段推移
金曜日に銅はなんと4%以上も下落していました。もしかしたら下落の兆候かと懸念したのですが、、、、、
そしたらこのような有益なツイートを発言してくださってる方がいました。
銅は経済活動を反映する側面があるというのはその通りですが、それは供給サイドに問題がない時の話。今資源価格が高いのは一大産出地の南米でコロナにより産出が制限されていたことも寄与している。故に、コロナが落ち着けば供給増懸念で価格は下がるが、別に需要サイドにショックは無い。
— futsaller.nyc@米国株投資 (@FutsallerN) 2020年8月8日
銅を少し調べてみました。そうすると銅の値段上昇にはカラクリがある事がわかりました。南米のコロナ拡大による供給懸念から銅価格が異常に上昇していたみたいです。下記は6月30日の記事ですが。これをベースに考えると一旦調整が入ったと考えて良さそうです。
LME銅、5カ月ぶり高値 南米生産国の供給懸念で :日本経済新聞
もちろん絶対に大丈夫とはいえないですが、炭鉱のカナリアはまだ泣いてない可能性が高いと思われます。ここからの動向も注視必要ですね。
コロナ状況(ポジティブ)
米国コロナ感染者数推移
感染者数には明らかに減少傾向が見えます。感染者数が減少傾向であれば死者数増加も落ち着けばいよいよコロナ第二波からの脱出がみえてきます。
米国コロナ死者数推移
死者数に関して下記サイトを参照にしながらチェックしていきます。
このデータはイギリス時間の朝11時に米国の前日データを集計しています。
コロナ死者数はまだまだ一進一退ですが、感染者数の減少が死者数も更に好転させることを期待したいですね。
7月22日142,066人(前日対比1160人増)
7月23日143,190人(前日対比1124人増)
7月24日144,242人(前日対比1052人増)
7月25日145,546人(前日対比1304人増)
7月26日146,460人(前日対比914人増)
7月27日146,935人(前日対比475人増)
7月28日148,011人(前日対比1076人増)
7月29日149,256人(前日対比1245人増)
7月30日150,713人(前日対比1457人増)
7月31日150,713人(前日対比1357人増)
8月1日151,957人(前日対比1244人増)
8月2日153,090人(前日対比1133人増)
8月3日153,503人(前日対比413人増)
8月4日154,046人(前日対比543人増)
8月5日155,449人(前日対比1,403人増)
8月6日156,899人(前日対比1,450人増)
8月7日158,151人(前日対比1,252人増)
https://ourworldindata.org/coronavirus/country/united-states?country=~USA
米国市場状況(8月第2週)
8月第2週ヒートマップ
全体的に上昇してるのが良くわかります。先週は絶好調だった【AMZN】ほほぼ変化なしです。【AAPL】は相変わらず絶好調ですね。後は金融系・資本財系が比較的堅調だったのも大きな変化だと思います。
8月第1週ヒートマップ
来週の決算一覧
来週の決算一覧です。
$NIO $MELI $CGC $WKHS $GOLD $RCL $DKNG $MAR $INO $CSCO $NVAX $TLRY $MARK $PRTK $JMIA $DUK $SPG $ON $HUYA $AMAT $SDC $OXY $GBDC $SEAS $ICPT $PRPL $LYFT $BIDU $SOHU $FOLD $CEVA $DOYU $SYY $SDGR $GOOS $TTOO $SOGO $TNK $NBEV $GRWG
まとめ
では「【米国株の来週展望】追加経済策(大統領命令)と米中関係に注目!炭鉱のカナリアは?」をまとめていきますね!
来週は追加経済刺激策の動向は最重要なのは間違いないです。但しその後の8月15日 の米中対談に向けてのトランプ政権の中国対応は要注目です。今回の支持率変動からも今後トランプ政権が更に中国叩きのPRを強める傾向になると考えられるからです。
シナリオ的には追加経済政策→株価上昇→米中対立激化(プロレス)→株価調整→再度株価がじりじり上がる。と言った事も考えられそうです。
また今週大きな下落局面だった成長分野のハイテクグロース株が今週は持ち直すかも注目です。また目が離せない1週間になりそうです。
皆さんの米国株による長期的な投資継続を心から応援しています。
8月第1週のコメントです。備忘録
今週は米国株投資家にとって、一部の人には決算は先週より重要です。ハイテクグロースとバイオ銘柄の決算があるからですね。ナスダックにも決算次第では影響を与えそうです。
そして重要指標関係が一気に発表される週になります。おそらくトランプ政権もそれは意識してると思います。よってもし週の中頃まで株価が不調だったとしても焦って動くのは辞めた方がいいと思います。
1兆ドルの追加財政政策の実施が決定次第にマーケットの雰囲気が一気に変わる可能性もあるからです。投資家にとっては大変ですが、先週と同様に我慢と忍耐の時間があるかもしれません。
ただGAFAの決算でわかったように、この状況でも回復・成長してる企業はあります。その点を忘れないで投資を継続していきたいですね。
では皆さんの米国株投資による長期の資産形成を祈って!
*投資判断はあくまで自己責任で
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米国株投資家も米国民も待望の追加経済対策がここまで時間がかかってしまったのは、下記ブログに纏めてる内容になります。よかったら状況を再度確認してみてください。
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