米国の住宅販売件数が調子が良くなってきています。直近の数字は先月・予想よりも上回っています。これはREIT関係も復調してくると考えられるでしょうか?経済も急激に回復するのでしょうか?
と結論付けるのは早計かもしれません。今回は住宅販売件数が復調してきてる事に対しての大事な5ポイントとそしてそれにかかわるクドローさんの発言、また興味深い比較チャートをお伝えしたいと思います。
米国REIT関係や経済の先行指標と言われる住宅販売件数の上昇理由が気になる人は是非とも読んでみてください!(オススメの銘柄【POOL】もでてきますよ。)
では米国株投資家もみあげの「米国住宅販売の好調が示す「所得格差の現実」と「給付金の重要性」」をお楽しみください!
*投資判断はあくまで自己責任で
新規住宅販売件数
ご存じの方もいると思うのですが、6月の米新築住宅販売件数は予想を上回り順調でした。また中古住宅販売件数も同様です。住宅関係に関しては景気の先行指標にもなるために非常に重要な数字である事は間違いないです。
米新築住宅販売(6月)
販売件数 77.6万件(68.2万件)(年率換算)
中間価格 32.92万ドル(31.02万ドル)
平均価格 38.47万ドル(36.23万ドル)
在庫水準 4.7ヵ月分(5.5ヵ月分)
米中古住宅販売件数 472万件(前回 391万件)(年率換算)
平均価格 32.99万ドル(31.79万ドル)
中間価格 29.53万ドル(28.36万ドル)
在庫 4.0ヵ月分(4.8ヵ月分)
米中古住宅販売詳細 在庫は4.0ヵ月分に低下 - 2020年07月22日23:15|為替ニュース|みんかぶFX
上記数字において、経済回復してると考える事も可能です。もちろん回復はしてきてると思います。ただ少し状況を確認してみると違った側面も見えてくることがわかります。今回はその点をお伝えします。
住宅販売件数回復の5ポイント
5ポイント
・30 年固定住宅ローンの金利は今週 2.98%と過去最低を記録(2007-08 年の世界金融危機以来、歴史的に低い水準)
・販売用の住宅が不足(特に米国沿岸部の超高級住宅地は品薄)
・意欲的な買い手とタイトな在庫の組み合わせにより、6月の住宅価格の中央値は4.1%上昇し、29万5,300ドルと記録的な水準
・下記図は75000ドル以上の所得がある世帯の40%位がダメージを受けてるのに対して、所得が低い方がダメージ度合いが大きくなることを表しています。
・4月に議会で可決された2.2兆ドルの「Carees Act」に、延滞による住宅市場へのストレスを軽減する目的で、連邦政府が保証する住宅ローンの借り手に対して12ヶ月間の猶予オプションが含まれていた
Here are 5 reasons why the pandemic hasn’t crashed the U.S. housing market - MarketWatch
総括
歴史的な低水準の住宅ローン、住宅の品薄はもちろん関係あります。景気回復も伴ってるのも間違いありません。但し主要な要因は富裕層はダメージを最小限にとどめられて潤滑な資金があったために、高級住宅は活況になっている。
逆に中間層以下は政府の支援がないとまだまだ家賃を支払う事も厳しい状況であると推察できると思います。
連邦立ち退きモラトリアム
実はホワイトハウスの経済顧問ラリークドローさんが日曜日に次回の追加経済対策に関して発言しています。その中で丁度今回の住宅販売にも関係するような事を発言していたので、ピックアップします。
「次回の追加経済対策には連邦立ち退きモラトリアムの延長と同様に、アメリカ人への追加の1200ドルの小切手を含む」
「連邦立ち退きモラトリアムによって4ヶ月間で1200万人ものアメリカ人が立ち退きから守られた」
Kudlow: $1,200 checks, eviction moratorium in next coronavirus relief bill - Business Insider
これが非常に現状を良く物語っているのではないでしょうか。経済は確かに回復しつつあります。但しそれは富裕層に偏っていて、中間層以下はまだまだ給付金などの経済援助がないと実際は非常に苦しい状況だと思います。
リート関係の動き
最後にREIT関係をチェックしておきます。今回は【POOL】というその名の通り高級住宅へのプールの販売とメンテナンスを行ってる会社と【EQR】という住宅リート、そしてSP500の比較です。
1か月間の推移を見てみると、赤の【POOL】は+16.61%、緑の【EQR】は▲4.7%、オレンジのSP500は+6.4%、青のQQQも6.3%です。【POOL】が圧勝です。米国の高級住宅には必ずといっていいほど、プールはついてます。想像できるように高級住宅の販売件数が順調だということを証明してると考えられます。
*Bloomberg
まとめ
では「米国住宅販売の好調が示す「所得格差の現実」と「給付金の重要性」」をまとめていきますね!
日本経済新聞においても2500万人が収入減少におちいると報道がありました。自分も住宅販売件数において新築・中古とも好調なのは経済にとって復調の兆しで非常に好感していたのですが、少し読み解いていくとそんなに手放しで喜べない状況だと思います。
今回のコロナパンデミック、そして追加経済対策によって米国の所得格差は広がったと言われています。バイデン候補はこの所得格差を縮める事を目指しています。それもある為に現在トランプ大統領は支持率においてピンチに陥ってるという事も関係づけられそうですね。
投資家としては【POOL】はなかなか魅力的で、あの【MSFT】と5年間リターンは同じ位、1年リターンでは上回っているので調べてみる価値はあると思います。
では皆さんの米国株投資による長期的な資産形成を祈って!
*投資判断はあくまで自己責任で
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