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今回は初めての銘柄分析としてユナイテッドヘルス(UNH)を分析していきたいと思います。
モメンタム分析でもなくファンダメンタル分析でもなく(そもそもできない。笑)現在の米国政治情勢も絡めた自分流の分析です。
*投資は自己責任です。あくまで参考にでお願いします。
UNHの企業分析
ティッカー:UNH
来期予想PER:13.4倍
セグメント
・ユナイテッドヘルス(保険) : 売上80% 利益50%
・オプタム(薬剤給付管理) : 売上20% 利益20%
どちらのセグメントも業界1位です。97%は米国の売上です。
上記内容に関しては自分よりはるかに信頼がおけるお二人の
サイトをご参考になって下さい。
強み
キャッシュフローの向上・連続増配9年・PER・業界NO1の地位
弱み
米国のみの事業展開・配当が1.5%しかない
強み・弱みを比較して考えてもPFに組み入れる候補に考える方も多いと思います。
もみあげのユナイテッドヘルスへの投資状況
実際自分も17株ほど所有しています。
2019/4/2 $244 12株購入
2019/4/11 $233.8 5株購入
現在の株価 $223.22
含み損 -$317.11
うん。しっかり含み損でちゃってますね。笑
基本米国株を購入するときは長期保有前提でバイ&ホールドなので短期的な含み損はそれほど気にしていません。
(精神的には気になりますが。笑)
*今回の記事の為に勉強して初めて知ったことも多いのでもし知っていたらまだ購入を悩んでいたかも。
株価チャートから見るUNHの①-⑥分析
チャートの①~⑥のポイントを個別に分析していきます。
①PBM事業拡大に向けてのM&A と オバマケア
(~2018年12月)
①の時点までは2015年のPBM部門における大型M&Aやオバマケアの恩恵もあり、ひたすら右肩上がり。
またオバマケアにおいても採算が合わない状況になったら、30州ほどから撤退するなど、経営判断も評価されていたと思います。
*トランプさんが改正法案を出してますが、まだ改正されてないです。
オバマケアってそもそもなに?
オバマケアの目指すのは日本の国民健康保険のような「公的保険」ではなく、従来の個人が民間の健康保険を購入する枠組みの中で、保険会社に価格が安く購入しやすい保険の提供や既往症などによる保険摘要の差別などの禁止あるいは緩和を課し、その代わり健康保険を購入していない個人には確定申告時に罰金(追加税)を科すことで今まで保険購入をためらっていた階層に購入を促すものであり、したがって、従来から個人で十分な健康保険を購入していた自営業者や勤務先経由で購入していた被雇用者には直接的な影響や変化はほとんどない。
要は皆保険に入らないと税金的に罰則を与えますよってことです。
米国の医療保険加入状況は2015年のデータで70%弱みたいです。
精神疾患持ち、また低所得者層には公的医療保険が付与されています。それ以外の30%をターゲットとしたみたいです。
この仕組みが予想以上に上手くいってなく、保険料の方が税金の罰則より高いなどなど民主党のオバマさんが決めたことだから共和党議員がアピールとして頻繁に批判しています。
②2018年12月の大暴落
(2018年12月~12月末)
ここは説明不要だと思いますので、割愛
③直近の決算
(2019年1月中旬)
2019年1月における決算も好調で、暴落後に一気に登り調子に。成長性も問題ないとして、マーケットは一安心ってところでしょうか。
18年第4四半期決算の概要は以下の通り。
-
EPS:予想3.21$⇒結果3.28$
-
売上高:予想580.1億$⇒結果584.2億$
-
2019年EPS:ガイダンス14.4~14.7$
④トランプ政権PBMの制度見直し法案提出
(2019年1月末~2月初旬)
株価は下がってはいないですが、上がってもいない停滞状態このころから実はきな臭い話が出始めてます。(実はもっと前かも)
2019年2月1日 12:31 JST
トランプ米政権は製薬会社が中間業者にリベート(割戻金)を提供する複雑なシステムを廃止しようとしている。
PBMが先ほどのセグメントにおけるオプタムが行ってるビジネスです。
PBMとはなんぞや?
そりゃトランプさん2020年の選挙にむけてアピールしますよ。庶民にとっての大切な薬品の価格を不当に吊り上げてる!って
⑤上院議員の医薬品関係のお偉いさんがMedicare-for-all 紹介
(2019年2月27日~3月中旬)
ここでもがっつり株価が下がっています。
BUZZ-Health insurers slip on drug-price hearing, Medicare-for-all bill
1:15 PM ET, 02/27/2019 - Reuters
** Shares of health insurers and pharmacy benefit managers slip a day after comments from pharma executives at a Senate hearing and introduction of a bill that would move all Americans into government's health insurance program
** Shares of health insurers and PBMs down: UnitedHealth Group Inc, Cigna Corp, Anthem Inc, Humana Inc, CVS Health Corp down 3-4 pct
※Charles shwab head line
要は保険も医薬品も不当に利益をむさぼってるからちゃんと適正なシステムにするプランを導入しますよ!それがMedicare-for-all です。こちらも政治的な要素をはらんでますね。
⑥とどめの一撃!民主党上院議員のサンダースさんがMedicare-for-allの導入を提案!
(2019年4月10日~
直近で$248から一時期$220まで急激に下落しています。
サンダースさんのプランは国民の所得に合わせて政府が適切な医療制度を導入する。既存の保険はいらない。PBMもてこいれする。といった過激なプランです。凄いですよね・・・
サンダースさんって何者なんでしょうか?
前回の民主党大統領候補選ではクリントンさんと最後の最後まで激戦を繰り広げました。ディベートも上手。なんとなく愚直な正義の味方のイメージです。
象徴的な出来事が、2016年2月に1口$27の献金で$4,200万(42億円!)集めるなど奇跡的な求心力もあります。
民主党では共和党に次の選挙に勝つためには、彼無しはあり得ない。更に次の大統領選挙にも出馬 する可能性ありです。
そんな彼が提案したプランだからここまでの影響を及ぼした。さらにS&P500インデックス上昇局面ではヘルスケアが不人気になるので、余計影響が大きかったんだと思います。
まとめ
以上いかがだったでしょうか。ユナイテッドヘルスが政治情勢にどれだけ密接に結びついてるか伝わったら嬉しいです。
少なくとも医療保険とPBMs(AnthemやCVS)は大統領選挙までかなり不安定な動きをする可能性があると思います。
決算でこけると予想以上の下落も考えられるかと。
株価にある程度は織り込み済みかもしれませんが、流石に共和党か民主党かはまだ誰も想像つかないので、そこも見ながら覚悟して株の購入を検討された方がベターだと思います。
医療保険とPBMsは当然JNJなど製薬系にも密接に関与してますので、ヘルスケア全体もつられる事が多いと思います。
4月16日にJNJとUNHの決算です。購入を検討してる投資家の皆様の少しでもヒントになれば幸いです。
Keep your finger's crossed!
*投資は自己責任です。あくまで参考にでお願いします。
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